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「迷いをなくそうとしない」から始めませんか? 01

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迷いとは?辞書を引いてみる。

「迷い(迷妄)」=煩悩・欲望・執着

では、煩悩執着とは?ものごとに拘束・束縛されること。執着があると迷いへ落ち込み、輪廻を繰り返す。悟りは迷いの原因を把握して迷いを解決すること。

「**をなくす」という本をよく見る。

例えば、「ストレスをなくす」とか、「不安をなくす」。もちろん、「迷いをなくす」もある。

「ストレス」「不安」「迷い」を検索して上位に出てくるタイトルでは、このようなものが大勢を占める。

「なくす」という意識を持つことは、自分で自分の首を絞めることになる。まさに自縄自縛は「なくす」という意識から生まれる。なのに、なぜ、こんな本ばかり出てしまうのだろうか?

「なくす」という意識は、該当するものを深層に追いやってしまう。そして、「ない」フリを強要する。このフリこそ、パスカルやニーチェが厳しく糾弾しているものだ。深層に追いやられたものはマグマとなって、その熱は内側から私たちを責めさいなむ。

迷いなんてあって当然。

むしろ、自己とは「迷い」によって観察されるものだ。

だから、ちゃんと迷ってみよう。

ここからスタートしてみませんか?

ここから思考や行動を組み立て直しませんか?

無論、最終的に迷いから解放されることを目指しても良いでしょう。こんなことを言える自分は、こんな境地には無縁の凡俗です。

心身一如、世界と我が一つになった境地では、もはや自己など必要ない、ということになるでしょう。論理的に考えれば、という話です。

問題は、「迷いをなくす」ではなく、「ちゃんと迷っているか?」なのです。

続きは次回に。

浅草でも「てらてつ」始まります。

てらてつに参加してみませんか?

会場は東京は港区三田の龍源寺さんです。

鎌倉でも、てらてつを開いています。略してかまてつ。

会場は、建長寺塔頭の正統院さんです。

浅草でも「てらてつ」始まります。略して「あさてつ 」。でも、朝にやる哲学会ではありません。

第二日曜、時間は午後3時からです。