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不安としあわせ 1

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あなたなら、このウサギちゃんになんと声をかけますか?

今月のてらてつのテーマは「不安としあわせ」です。その導入として用意した「ウサギの耳」というラ・フォンテーヌの寓話。

あさてつ の参加者さんたちに「主人公のウサギちゃんになんと声をかけますか?」と聞きました。

そしたらもう、「想像」を超える回答が出てくる出てくる。楽しすぎて忘我の境地。

人間ってやっぱり、現場と体験があればこそ、ですね。ただの物知りに魅力はありません。
 

「ウサギの耳」。寓話らしくちゃんと短いので、掲載しておきます。

さてあなたなら?

※三田の龍源寺さんでのてらてつは、次の日曜、午後3時からです。同じテキスト、同じテーマで哲学対話をしますよ。

 

「ウサギの耳」

角を持つ獣が、はずみでライオン王を傷つけてしまった。ライオン王の怒りは並大抵のことでは収まりそうにない。このような災難には二度と会うまいと、自分の領地から、角を持つ獣全てを追放することにした。山羊も、羊も、牛も、鹿も、すぐにすみかから追い立てられ、別の土地に引っ越していった。

一羽のウサギが、自分の影を見て不安になった。王宮の誰かに、自分の長い耳を角として見られはしまいか。こりゃどう見ても自分の耳は角のようだ、と大いに心配した。

「さようなら、隣のコオロギさんたち。わたしも引っ越そう。この耳は角の一つに相違ない。この耳が短くなっても、やっぱりわたしは心配だ」

コオロギは答えた。

「はて?それが角だって?僕をばかにしているの?そりゃ、神様がくれた耳でしょう」

「それでも、角だと言われてしまいそうで」

「そうかい。そこまで言うならしょうがいない。一度、頭の検査をしてもらうことを勧めるよ」

※それにしても、浅草って美味しいものがたくさんありますね。

東京で哲学教室や作文教室を開いています。
また、思考塾というAI時代を生き抜く子育ての場も設けています。

東京では、港区三田、台東区浅草で開いています。
あなたも哲学対話を楽しみませんか?