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コロナ禍を経た未来とは?(02)

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「ネズミの会議」という寓話がある。

突然、ネズミの国を襲った厄災。それは、ロディラデュスという猫。ネズミ狩りにおいては猫界でも指折り、ネズミにとってはまさにモンスターに他ならない。

さて、ネズミたちはロディラデュスがメスと逢引している合間に、会議を開いた。

「策は一つ。奴の首に鈴をつけてやろう。接近することさえわかれば、我らなら必ず逃げ切れるはずだ」

「グッドアイディア!」

「オッケ!じゃ、誰が鈴をつけに行く!?」

ここから先は、答えが出ないまま、会議は終わってしまった。

さて、このモンスターキャットの厄災は、私たちが投げ込まれているコロナ厄災に類するものだろう。

コロナに鈴が付いていて襲来を察知できたらどんなによかったか!

でも、もうここにコロナは来てしまっている。

そんな中、会議に出ている人たちの策は……?

ま、そのあたりのことは、僕にはわかりません。ネズミたちだって、一所懸命話をしたんでしょう。でも結果を出せない。それは、組織というものの「業」なのでしょうね。

鎌倉と港区三田の哲学教室(てらてつ&かまてつ)では、この寓話と『ペスト』を合わせて読み進めています。

「ではみなさん、この会議へどのような決着をつけますか?」

から始まりました哲学対話。

出ましたグッドアプローチ!

必要なのは、答えではなく、アプローチ!それが哲学することです。

答えは、いずれ押し付けになりますからね。

「共存とは?」それは、リスクを分担すること。不利益(利益だけでなく)を共有すること。

ゼロリスクで権利を主張するのが大衆。

物語の主人公になるには、役割を引き受けなければならない。そして、不条理の世界では、役割にはリスクが付いてくる。それが、不条理の世界の当事者になるということ。

ロディラデュスに誰が鈴をつけるか?ではない。一人の生贄によって安全を延長するのではなく、皆で安全を守っていく!

そんな当事者意識……。

さて、コロナ渦中の私たちは、どうでしょうか?
 

まだまだグッドアプローチができています。

続きは次回で。

『ペスト』を読み解き、ポスト・コロナの人間を学び合う会に参加してみませんか?


未読の方も、熟読済みの方も、対等です。

性別とか、肩書きとか、不要です。

会場は、広尾のお寺、香林院さん。

住職の坐禅指導もあります。l

火曜の夕方、仕事終わりに心と頭をリラックス!

港区三田と鎌倉で、「てらてつ(お寺で哲学)」開いています。
「大竹稽」ホームページから、お問い合せくださいね。
https://kei-ohtake.com/

どなたも、気楽に、遊び心で学び合いましょう。

お申し込みは、大竹稽ホームページまで。